月別アーカイブ: 3月, 2020

film0177: THE CAINE MUTINY (1954)

March 21 2020 23:11

THE CAINE MUTINY
邦題「ケイン号の叛乱」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.55
国内映画レビューサイト偏差値:3.44
海外映画レビューサイト偏差値:3.79
だい評点:★★★
USA
1954年6月24日公開
監督:エドワード・ドミトリク
出演:ハンフリー・ボガート、ロバート・フランシス etc
製作・配給:コロンビア・ピクチャーズ
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
1943年、プリンストン大学を卒業して海軍に任官したキース少尉は、出発前の最後の日々を両親や恋人のクラブ歌手メイと過ごしていた。過保護の母とメイへの想いの板挟みになりながら彼が乗り込むのは、真珠湾に向かう旧式の掃海艇ケイン号だった。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
戦争ドラマだと思って観てたら法廷ドラマだったという衝撃!
 
この時代に多い、
「清く正しくできた人、えらい!できなかった人、反省ね!」
っていう、
勧善懲悪だけどハッピーエンドと並行して後悔や反省も迫る、
モラル的なテーマのしっかりした社会派な内容。
 
法廷シーンの一発逆転はカタルシスはあるんだけど、
前半部分でもっと伏線が欲しかったかなという感じ。
伏線が少ないから淡々と逆転した印象になっちゃったかな。
 
特に、キーファーが普段からもっとクイーグ艦長に恨みを募らせるシーンが多かったら、キーファーがマリクを計画的に焚き付けた感が出て良かったなーとか。
この頃の映画って、伏線の効果的回収には無頓着よね。
というかそもそも、
キース少尉の恋愛ドラマ、ストーリーに全然関係ないじゃん!!!!
あれ、入れる意味あったのか?
 
 
ボギーは『アフリカの女王』以来の視聴だけど、
しかめっ面が似合う人だから、わりとハマり役では?



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0176: たそがれ酒場 (1955)

March 20 2020 20:29

たそがれ酒場
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.79
国内映画レビューサイト偏差値:3.79
海外映画レビューサイト偏差値:3.84
だい評点:★★★日本
1955年6月19日公開
監督:内田吐夢
出演:小杉勇、宮原卓也 etc
製作・配給:新東宝
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
開店前の酒場の中二階。酒場の専属歌手・丸山健一は、同じく店に住み込む師匠のピアニスト江藤釿也の伴奏に合わせてシューベルトの菩提樹を練習していた。やがて女給たちや店の常連客・梅田も店にやってきて、慌ただしく開店準備を始める。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
酒場の開店から閉店までの一日の出来事を追った所謂グランドホテル形式の映画だけど、
ホテルと違って、短時間滞在でより多くの雑多な客が来る酒場というシチュエーションは、他の客とのからみが少ないかわりにカオス感がめっちゃ出てていいなと思った。
 
この時代の日本の役者って、
台詞が棒読みな人しかいなくてどうしても違和感あったんだけど、
小杉勇、上手っっっ!!!!!!!
ようやく台詞回しの上手い役者を発見。
 
 
正直、ストーリー的にはどうでもいい(笑
人が多すぎて、
1つ1つのエピソード、1人1人のドラマが薄いから、
核になる健一やユキのエピソードも、
深掘りされてないぶん、
そうなんだー。で終わる感じ。
 
でもね、
逆にそれが、
「どんなことがあっても変わらず過ぎていく1日」
っていう、
1人1人のことなんてちっぽけな存在にすぎない、
そんな都会の無情さが漂ってて、好き。
 
ユキのことも、
健一のことも、
エミーのことも、
ウェットになんてしてらんない。
明日は明日の客がまた来る。
 
いちいち振り返ってなんかいられないから、
不思議に爽やかな感覚で見終われる、
前向きな淡泊さのある作品。
 
 
ドラマティックなだけが映画じゃねぇぜ。
って。
 
勉強になるなぁ。
 
 
ストリッパーのエミー・ローザ、
存在感というか、いい雰囲気のある女優さんだなぁ、と思ってたら、
七人の侍の志乃なのな!
女は化けるなぁ。



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0175: JOHNNY GUITAR (1954)

March 20 2020 01:10

JOHNNY GUITAR
邦題「大砂塵」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.53
国内映画レビューサイト偏差値:3.41
海外映画レビューサイト偏差値:3.79
だい評点:★
USA
1954年5月5日公開
監督:ニコラス・レイ
出演:ジョーン・クロフォード、スターリング・ヘイドン etc
製作・配給:リパブリック・ピクチャーズ
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
鉄道敷設のために山を爆破して開削を進める西部のとある町。ギターを背負った流れ者ジョニーは、町の外れの酒場へと向かう途中の山道で、ギャングたちが駅馬車を襲撃するのを目撃する。目的の酒場へと辿り着いたジョニーは…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
よくこんな映画世に出す気になったな!ってレベル!
 
登場人物全員が全員、
キャラがあっちこっちブレすぎ!!!!
 
そもそもタイトルがジョニー・ギターなのに、
 
お前ギター1回しか弾いとらんやないか!!!!!!
しかも、
 
中盤からギター持ってすらいないやないか!!!!!!
 
っていうか、
 
お前そもそも主人公じゃないやないか!!!!!
 
衝撃ですよ衝撃。
ジョニー・ギターってタイトルの映画で、
まさか他の人が主人公だとは。
 
 
まあ他にも言いたいことはいろいろあるんだけど、
この映画をダメにしてる決定的なトコはね。
悪役に確固たる意志が感じられないんじゃあ!!!!!!
 
おいエマ!
お前、鉄道敷設をさせたくないのと、
ヴィエンナが憎いのと、
どっちがメインの感情なのかはっきりせえ!!!!
そのシーンによって言うことを変えんな!!!
 
あとその取り巻きの男たち。
店に放火するのを黙認したり、
私刑を行うのに加担までしといて、
最後「女同士の争いだから俺ら関係ないもんね」って何やぁぁぁぁ!!!!
お前らエマのなんや!
結果エマが殺されても何もしないとか、
お前らには!
自分の!
意志というものが!
皆無なのか!
無なのか!
無の存在か!
 
あのね、
何だかんだで悪役に筋が通ってないとね、ダメです。
筋つっても、とにかく悪いことがしたいとか、
そんなんでもいいんです。
観てる側もね、
その考え方を憎んだり、多少は同情したり、
それがあるから観ててハラハラしたりすんですよ。
 
ブレッブレだと、
お、おう…
って反応しかできんの!!!!
 
最後ね、
もうね、
カタルシス、ゼロ!!!!
 
世の中のカロリーゼロとかの飲料ってさ、
ごくわずかのカロリーは含まれてるけどゼロで表示しておっけー★
ってやつだけど、
この作品はね、
ごくわずかのカタルシスもゼロ!!!
 
まさに永遠のゼロ!!!!
 
 
ジョニーが唯一ギターを弾いたシーン、
キッドがいきなりエマと踊り出すの、何らかの伏線として回収するのかと思ったら、
全然回収なかった!!!
マジであのシーン何のためにあったんだよ…。



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

soi soi しちゃう。

March 18 2020 23:32

普段そんなに一緒に飲みに行かない人や、
話したことない人や、
そういう「既知じゃない人」を集めた飲み会楽しすぎ死ねる。
 
新しい人と話すために生きてる気がするから、
基本的属性が旅人なんだな。
 
男はみんな、初めてをいっぱい集めて大きくなる。
って田辺マモルも言ってた。
 
 
ツーとかカーなんてさ、
同じことでもちょっとした表現の違いを楽しむ、
って、そういう楽しみを放棄してるんだぜ。
 
MOTTAINAI。
ぜっ。
 
 
「落ち着く」が落ち着かない人で生きていたい。



Categories: 自分という存在。

film0174: LA STRADA (1954)

March 18 2020 16:11

LA STRADA
邦題「道」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.92
国内映画レビューサイト偏差値:3.90
海外映画レビューサイト偏差値:3.96
だい評点:★★
イタリア
1954年9月6日公開(ヴェネツィア映画祭)
監督:フェデリコ・フェリーニ
出演:アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ etc
製作:ポンティ・デ・ローレンティス・シネマ
配給:パラマウント
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
海辺の鄙びた村を旅芸人ザンパノが訪れた。以前にここで身受けして連れて行ったローザが亡くなったという。ザンパノはローザの妹のジェルソミーナを1万リラで買いたいという。貧しい暮らしの中、頭が弱く働きに出られない彼女を母親は売り渡すこととし…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
名作の呼び声高いフェリーニ監督の代表作。
というのはよく知ってるし、
わかる。
わかるよ。
まあ、こういう部分が名作と言われるんだろうな、
というのは充分伝わる。
伝わるさ。
伝わるとも。
でもな。
 
 
観てて全く共感できんのやーーーーー!!!!!!!!
 
 
女好きはまあいい。
でも女のコを路上に残して一晩も迎えに行かないのはダメやろ!!!!
鬼畜か!!
何様じゃ!!
 
コケにされて殴りたくなるのもわかる。
ナイフ使うな雑魚がぁぁーーー!!!!!!
 
殺人の証拠は隠滅する!
お世話になった修道院で盗みを働く!!
 
カスか!ハエか!
蠅のほうが人の良心利用しないだけまだマシや!!!!
 
 
ジェルソミーナがかなしい?うん、わかるぞ。
ザンパノの後悔がせつない?
せつない??
 
アホかーーー!!!!
同情できるのは、
全力で頑張ったけどダメだった時の後悔だけやーー!!!!
自ら!
周囲の人を!!
傷つけ続けた奴が!!!
泣く権利なんか無いんじゃボケーーー!!!!!
 
 
そんなわけで、共感も憐憫の情も全く無く、
ただひたすらに嫌悪感しか抱けない主人公に辟易。
「ラストシーンで泣いた」ってレビューとかに書いてる人って、
いったい何の感情で泣いたのか教えてほしい。
 
 
イタリア映画が2本続いたのは完全に偶然なんだけど、
実はアンソニー・クインってユリシーズにも出てんのな。
どこに出てたか全くわからないが。。。
と思ったらもしかしたらアレか!
ペネロペにいちばん求婚してたやつ!



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

現在依存的人間による成長型未来志向。

March 18 2020 11:09

人間ってさ、
いろんな似てるとこ、
いろんな違うとこ、
いろいろあるけど。
 
たぶんね、
物事を進めるペースが極端に違う人ってのが、
最も一緒に何かをしちゃいけない人なんだろな。
 
 
俺は効率厨だし、
歓びMAX主義だから、
できるだけ物事はその場で臨機応変に決めたい。
 
早めに物事を決めてそれ通りに進めようって人とは、
ぜったいに合わないんだなって。
 
 
下調べは大事だけど、
調べることと、
決めることは、
違う。
 
選択肢は用意しておいて、
その時の気分と、
その時の環境と、
その時の衝動で決めればいいし、
選択肢にないことをやったっていい。
 
 
決めたから、
それをトレースするだけなんて、
まっぴら。
 
この瞬間、
最も楽しいのは何かな?
って、
それを一秒一秒考えて選んでいく行為。
 
俺はたぶんそうやってできてる。
 
 
 
早く計画して、
早く周知して、
とかとか、
護送車から海を眺めているみたい。
 
 
計画型の人と何かをすると、
モチベが下がっちゃうな。
たぶん、
黙って連行されてるだけの自分が見えちゃうからなんだろな。
 
 
 
明日できることは、明日やろう。
今しかできないことを、今やろう。
 
物事は常に変わるから、予定は、未定。
予定の頃の自分なんて、
それこそすっかり変わっちまって、
今の自分なんて置き去りにしちゃってんだぜ。
 
ってくらいに、日々成長したい。
 
 
未定の予定を今の自分で考えるよりも、
その時のMAXの自分で、その時のMAXのものを楽しむ。
キャパは使い切らなきゃ、
前に進むことに意味を感じないな?
な?



Categories: 自分という存在。

film0173: ULISSE (1954)

March 17 2020 16:26

ULISSE
邦題「ユリシーズ」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.04
国内映画レビューサイト偏差値:2.95
海外映画レビューサイト偏差値:3.21
だい評点:★★
イタリア
1954年10月6日公開
監督:マリオ・カメリーニ
出演:カーク・ダグラス、シルヴァーナ・マンガーノ etc
製作:リュクスフィルム
配給:パラマウント
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
イタケ国の女王ペネロペは、夫ユリシーズがトロイ戦争から帰還するのを待っていた。しかしもう数年も帰らないユリシーズをほとんどの人はもう死んだものとみなしており、イタケ国を我が物にせんとペネロペへの求婚者が大勢詰め掛けていた。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
『オデュッセイア』の映画化。
オデュッセイアは簡単なあらすじしか読んだことないので、
どの程度原作に忠実かはわかりまへん!!
あれ?テレマコスって旅に出るんじゃなかったっけ?くらいの知識しかない。
 
そもそも、
『イリアス』を読んでないのに、
『オデュッセイア』の映画を観ていいのかという根源的問題。
両作品が大人の当然の教養である欧米諸国と違って、
日本人には馴染み薄めだからね~。
 
そう考えるとさ、
日本人にとっての一般的教養に当たる文学って何なんだろな。
イリアス、オデュッセイア的な位置付けのものって古事記とか平家物語とかなんだろうけど、
当然の教養ってほどのものじゃないしなあ。
とかなんとか。
 
閑話休題。
 
 
ストーリー的には、
よくある半神話の冒険譚なので別にどうでもいいでっす(失礼)
 
この映画の観るべきところはどう見ても美術面。
服装、小物、髪型。
古代ギリシャ感がすごい!!!!!
 
再現、と言ってももちろん古代ギリシャをこの目でみたことが無いので、
言い伝えによるイメージではありますが、
その上でも、
 
古代ギリシャやん!!!!!
 
 
っていうか、ギリシャ感がすごすぎて、
カーク・ダグラスなの全然気付かなかったわ。
『地獄の英雄』の時はギリシャ人じゃなかった。
 
あと、
原子怪獣見たばっかりなのもあって、
キュクロプスの特撮すげぇぇぇぇぇ!!!!
って思っちゃった。
同時代にこれだけできるならハリーハウゼンなんであんなに評価されてんだ…?
 
 
とりま初めてオデュッセイアを観た感想としては、
「ユリシーズ、クズやん…」
でした。
 
部下の進言を聞かんやつは国王たる器ではないぞ!!



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0172: STALAG 17 (1953)

March 17 2020 10:49

STALAG 17
邦題「第十七捕虜収容所」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.81
国内映画レビューサイト偏差値:3.74
海外映画レビューサイト偏差値:3.96
だい評点:★★★★
USA
1953年5月29日公開
監督:ビリー・ワイルダー
出演:ウィリアム・ホールデン、ロバート・ストラウス etc
製作・配給:パラマウント
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
第二次世界大戦下、アメリカ空軍の軍曹ばかりが集められたドイツ軍の捕虜収容所で、ある夜、全員が時間を気にしていた。一人の合図をきっかけに一斉に動き出し、あらかじめ決められた準備に取りかかる。その夜は2人の仲間を脱獄させるために周到に練られた計画の実行日だったのだ。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
おも!
しろ!
 
戦争ものだと思って期待しないで見始めたら、
全然戦争ものじゃなかった!
社会派ドラマな部分あり、
ヒューマンドラマな部分あり、
それでいてコメディでもあるし脱獄ものでもあるしサスペンスでもある。
 
内包したジャンルが多すぎて、
どんなジャンルが好きな人でも楽しめるやつじゃね?
 
その意味でも、ビリー・ワイルダー作品の安定感はすごいな。。
 
 
ベストな筋書きは、
「明日の夜、西のトンネル方面に囮を出すが、実際は東のトンネルから脱出」というプランを立てた上で、スパイがそれを看守に密告しようとするが、
それを手紙をすり替えて「東のトンネル方面に囮を出すが、実際は西のトンネルから脱出」と看守に伝えたうえで、
スパイに西のトンネルでの囮役をやらせて罠にはめる。
みたいな感じなんだろうけど。
 
でも、
あれくらいの切羽詰まった感じのほうがリアリティがあっていいのかもだけどねー。
セフトンの言うことをみんなそんな簡単に信じるの!?
っていう不思議はあったけど。
 
 
某サイトのレビューで、
「水槽の中をドイツ軍が調べないなんてあり得ないから、致命的欠陥のある作品」
なんて書いてる輩がいたけど、
誰かが匿ってるのがはっきりしてる状況でさ、
真冬に水が満タン近く入った水槽(しかも無理矢理よじ登らないと入れない)なんて、
あんな一刻も早く見つけなきゃっていう状況で調べねぇよ!!!
 
 
コメディ部分がベタベタすぎて、★1つ減点。
あれさえなければ、最後までスリリングだったのになー。



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0171: SUDDENLY! (1954)

March 16 2020 10:30

SUDDENLY!
邦題「三人の狙撃者」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.37
国内映画レビューサイト偏差値:3.42
海外映画レビューサイト偏差値:3.27
だい評点:★
USA
1954年9月17日公開
監督:ルイス・アレン
出演:フランク・シナトラ、スターリング・ヘイデン etc
製作:リブラ・プロダクション
配給:ユナイテッド・アーティスツ
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
通りで少年ピッジを見掛けた保安官トッド。話を聞くと、保安官になるために銃が欲しいという。しかしピッジの母エレンは、夫が戦死した影響から銃はもとより戦争映画を観ることも禁止するなどピッジに暴力的なものに触れて欲しくないと思っていた。トッドはピッジに銃を買ってあげると約束するが…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
「隠れた名作!」みたいな口コミを目にして期待して観た。
 
ど こ が 名 作 や ね ん ! !
 
登場人物全員行動が軽すぎるんじゃ!
 
保安官!他人様の家庭の教育方針に口出すな!
お前あの奥さんのこと好きなんやろ!
だったらその教育方針きちんと尊重せえ!
子供味方につけて母親孤立させて愛されると思うとんのか!
 
子供!あれくらいの年齢にしては頭悪すぎだろ!
あんな行動取ってたら普通殺されるわ!それくらい理解できるだろ!
だいたい、銃が欲しい理由や成りたい職業も二転三転して、
口から出任せの法螺吹きか!人格障害か!
 
暗殺者!あれほどの大仕事成功させようとするくらいなら、
とりあえず邪魔な奴全員始末しとけ!最低でも拘束しとけ!
あんな何しでかすかわからないガキ放置しとくわ、
自分たちより人数が多い人質を自由にさせとくわ、
優しいか!優しすぎんのか!
銃声が響くから始末できない?
お前途中で包丁ゲットしたやろ!!!
 
女!お前いつの間に保安官に心変わりしたんや!
事件中そんな素振り少しも見せなかったやろ!!
吊り橋効果が急加速すぎるわ!!
っていうかマジ子供をきちんとしつけろ!
 
大統領!田舎町に何の用があったんか知らんが、
簡単にスルーできるくらいなら最初からあんな大事にしてまで寄ろうとすな!!
 
などと、
ツッコミどころが多過ぎて、
観ててイライラしてくるやつ!!!
 
で、
TVの5000V放置した状態とか、
絶対これ最後に使うやつやん。
って秒で気付くやつやろ!!
もっと上手く隠せ!!!!!
 
時代が~、とか言い訳にならんぞ。
1954年なんてミステリ小説業界ではもう本格ミステリの時代すら終焉する時期だからな。
こんなん小説で出したらEQMM誌上でタコ殴りに遭うぞ!!
 
 
などと不満点は列挙しきれないくらいあるわけだけども、
いいところもあるんですよ。。。
例えばね、
この前「地上より永遠に」で初めて見たフランク・シナトラの演技。
ミュージシャン上がりにしては上手い。
というか、表情の作り方がしっかりしてるよね。
この映画シナトラのサイコパスみだけで支えられてるやつだな。。。
シナトラのトコに棒役者当ててたら本気で絶望しかない。
 
 
あ、そういえば一番最悪なのは邦題な。
本編の最初と最後にわざわざ「Suddenly」の話題を2回も出して、事件前後の変化をクローズアップするくらい「Suddenly」という単語をテーマにした作品なのに。
そのへんの演出全部無視して「三人の狙撃者」はないやろーーーーー!!!!!!!
そもそも狙撃者は一人やん。。。



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0170: RIVER OF NO RETURN (1954)

March 15 2020 13:44

RIVER OF NO RETURN
邦題「帰らざる河」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.26
国内映画レビューサイト偏差値:3.31
海外映画レビューサイト偏差値:3.15
だい評点:★★
USA
1954年4月29日公開
監督:オットー・プレミンジャー
出演:ロバート・ミッチャム、マリリン・モンロー etc
製作・配給:20thセンチュリーFOX
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
ゴールドラッシュで沸く西部の町に馬に乗ってやってきたマット。偶然出会った牧師は「この町は邪悪な町だ」と言う。マットが交易所の主人にこの町に息子を連れてやって来たはずのマービンという男の行方を尋ねるが、マービンは山へ行った、息子は知らないという。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
これはねぇ、
男の女、父と子の融和の物語ですよ!
 
男と女はね、いいんです。
お互い大人だから、
きちんと誠実に相手に接してさえいれば、誤解は絶対に解ける。
誤解が解けないのは、どちらかが相手に誠意を持っていないからです。
 
でもね、
父と子はそうは行かない。
子供はいろんなことが未体験だから、
「その時」の父の気持ちが推し量れない。
「理想」と父を比べてしまう。
 
「その時」の体験を自分でもしてみることで初めてわかることがあるんです。
 
大好きな父。
そんな父が人を殺した。
しかも背後から撃って殺した。
考えるほど芽生える疑念と軽蔑。
 
「仕方なかった」
その言葉を発した瞬間に、
マークにとって父は本当に愛する父になった。
 
「生きる」とは、
「守る」と同義なのですよ。
 
守ろうとしない人は生きられない。
その全てが込められた行為によって父子が一つとなり、
そして父子が次に守ろうとしたものは?
 
この作品はそういう作品ですよ。
きっとね。



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。