film0176: たそがれ酒場 (1955)

March 20 2020 20:29

たそがれ酒場
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.79
国内映画レビューサイト偏差値:3.79
海外映画レビューサイト偏差値:3.84
だい評点:★★★日本
1955年6月19日公開
監督:内田吐夢
出演:小杉勇、宮原卓也 etc
製作・配給:新東宝
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
開店前の酒場の中二階。酒場の専属歌手・丸山健一は、同じく店に住み込む師匠のピアニスト江藤釿也の伴奏に合わせてシューベルトの菩提樹を練習していた。やがて女給たちや店の常連客・梅田も店にやってきて、慌ただしく開店準備を始める。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
酒場の開店から閉店までの一日の出来事を追った所謂グランドホテル形式の映画だけど、
ホテルと違って、短時間滞在でより多くの雑多な客が来る酒場というシチュエーションは、他の客とのからみが少ないかわりにカオス感がめっちゃ出てていいなと思った。
 
この時代の日本の役者って、
台詞が棒読みな人しかいなくてどうしても違和感あったんだけど、
小杉勇、上手っっっ!!!!!!!
ようやく台詞回しの上手い役者を発見。
 
 
正直、ストーリー的にはどうでもいい(笑
人が多すぎて、
1つ1つのエピソード、1人1人のドラマが薄いから、
核になる健一やユキのエピソードも、
深掘りされてないぶん、
そうなんだー。で終わる感じ。
 
でもね、
逆にそれが、
「どんなことがあっても変わらず過ぎていく1日」
っていう、
1人1人のことなんてちっぽけな存在にすぎない、
そんな都会の無情さが漂ってて、好き。
 
ユキのことも、
健一のことも、
エミーのことも、
ウェットになんてしてらんない。
明日は明日の客がまた来る。
 
いちいち振り返ってなんかいられないから、
不思議に爽やかな感覚で見終われる、
前向きな淡泊さのある作品。
 
 
ドラマティックなだけが映画じゃねぇぜ。
って。
 
勉強になるなぁ。
 
 
ストリッパーのエミー・ローザ、
存在感というか、いい雰囲気のある女優さんだなぁ、と思ってたら、
七人の侍の志乃なのな!
女は化けるなぁ。


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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