film0167: LES TRADUCTEURS (2019)

March 11 2020 11:40

LES TRADUCTEURS
邦題「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.44
国内映画レビューサイト偏差値:3.63
海外映画レビューサイト偏差値:3.04
だい評点:★★★
フランス=ベルギー
2019年11月23日公開(香港フレンチフィルムフェスティバル)
監督:レジス・ロワンサル
出演:ランベール・ウィルソン、アレックス・ロウザー etc
製作:フランス・ドゥ
配給:マルスフィルム
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
アングストローム社の経営者エリックは、世界的ベストセラー『デダリュス』の第3部の独占出版権を得たと大々的に発表した。2ヶ月後に全世界同時発売するために、主要言語の翻訳家を一同に集める計画を立てるが…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
キノのスケジュールを見てて、
あ、面白そうやな。
と思ったので観に行くことにしたやつ。
 
友人の堂本さんからも「面白かったよ!」と言われたので、
それなら間違いないなーと確信はしてた。
堂本さんは翻訳家だからこのプロットが好きなのは当然としても、
ポーとかドイルとか翻訳してる人だから、
ミステリ好きが薦めるミステリは間違いないと思てる。
 
観ていて思ったのは、
とにかくカット割りが上手い。
 
エリックが話してる相手だったり、
エリックが銃を向ける相手だったり、
「誰なの!?」
と思わせて勿体ぶる作り。
 
じらしに定評のあるワタクシはわかります。
よく、わかります(ヲトナ)
 
自分がじらすタイプだからこそ、
そこのカット割りに隠された重要な叙述トリックにすぐ気付いちゃったんですけどね。。。
たぶん同タイプの方には6割くらいの時点で、
「出版権を巡る交渉の行方」と、
「アレックスが第3部の冒頭を言い当てた方法」
が予想できたはず。
ネタバレ有だけどさすがにここはぼかした言い方するよ。
 
まあそうだろうなとは思いつつも、
何だかんだで二転三転振り回される程に、
あれ?違うのかな?
とは思わされるあたりはよくできてます。
 
で。
監督あまり聞いたことない人だったんだけど、
あー、タイピスト!の監督なのね。
タイピスト!はストーリーは好きじゃなかったけど、
映像の撮り方はめっちゃ綺麗だったので、
たぶんどっちかと言うと映像型の監督。
 
今作も、
時系列と視点が行ったり来たりパッチワークのように組み合わされていて、
それでいてストーリーを1つのベクトルからぶれさせないのは普通にすごい。
 
プロット的にも、映像的にも、
観るべき価値は充分にある佳作かなあとは思いました。
映像的な伏線がしっかりと張られているので、
DVDになったらもう一回観たい。


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo