film0168: LES VACANCES DE MONSIEUR HULOT (1953)
LES VACANCES DE MONSIEUR HULOT
邦題「ぼくの伯父さんの休暇」
映画レビューサイト総合偏差値:3.65
国内映画レビューサイト偏差値:3.64
海外映画レビューサイト偏差値:3.67
だい評点:★★★
フランス
1953年2月25日公開
監督:ジャック・タチ
出演:ジャック・タチ etc
製作:ディシナフィルム
配給:ディシフィルム
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
フランス西部の海辺の避暑地ブレストへ向かう大勢のバカンス客が駅に押し寄せてきた。しかし列車の到着ホームを知らせる放送ははっきりせずみんな右往左往し…。一方でユロ氏のポンコツ車も壊れそうな爆音を響かせながら精一杯ブレストへ向かっていた。
【だいレビュー(ネタバレ有)】
何も知らずに観た人、
「ぼく」って誰やねん!!!!!
となっていることでしょう。
あなたは何も間違っていない。
なんせ原題は「ユロ氏のバカンス」。
伯父さん要素、
ゼロ!!!!!!!!
5年後に公開された続編「ぼくの伯父さん」が、
日本では本作よりも先に公開されてしまったため、
本作公開時に邦題を「ぼくの伯父さんの休暇」にしてしまったわけですが。。。
マジでそういう邦題のつけかたやめぃ!!!!!
撮影手法の変遷とか、
監督の哲学の変遷とか、
もっと言うなら社会自体の変容とか、
芸術作品ってさ、
順を追って考えるのが大事な部分ってある。
順番わかりにくくすなーーーーー!!!!!
「サスペリア」「サスペリアPart2」なんか、
順序逆転なうえに連作ですらないとかひどいだろ。。。
まあそんなわけで本作時点では誰の伯父さんでもないユロ氏のドタバタ劇ですが。
爆笑というよりは、
クスっとした小笑いが続く。
延々と続く。
強いストーリー性がなくひたすらドタバタしてるだけなことに否定的な意見も見かけますけども。
でもね。
人の日常ってそんなもんじゃないですか?
コミュ力が決して高いわけではないユロ氏が、
あまりにあまりに天然すぎて、小さなトラブルを巻き起こしていく。
現実的だと思うけどなぁ。
俺は好きです。
ってか、
隣の客が口を拭こうとしているときに、ユロ氏のせいで袖で拭いちゃうスケッチとかめっちゃ笑ったわ。
後作の「ぼくの伯父さん」とはまたテイストの違う笑いなので、
本来はやっぱりこっちを先に観るべきなのだとは思う。
まだどっちも観てない人は、本作を先に観て下さい。
そのほうが仕掛けがスケールアップしていくのを楽しめる気がする。