七大陸周遊記~第2章~ (3)サロマ湖アゲイン。

September 02 2003 00:11

(この文章は、2003年9月の日記を2015年4月5日に改題・改編・加筆したものです)
 
 
サロマ湖よ!俺は帰ってきたぞ!
と意気込んだものの、あいにくの霧。
手のひらのそよ風が光の中キラキラ踊り出すような天気がよかったーーーー!
おろしたての笑顔になれないよ、くすん…
 
まぁ、昨年は快晴だったので、
濃霧のサロマ湖というのもまた風流かな。と思おう。
 
 
涙が乾いた後に辿り着いたのは、
サロマ湖の切れ目の西側にある竜宮台。
ほう、これが夢への扉。
明治・大正期の文人・大町桂月が、
この地のことを「龍宮へ続く道」と評したことから名前がつけられたそうな。
 
 
道道656号線を引き返し、
本来であれば幹線沿いに国道238号線に戻るのだが、
我らがロードマップ様が、
ショートカットできる小道があるぞよ、えへん。
と言っておられるので、
従って林に囲まれた小さな道を南下。
 
すると何か奥に行けそうな未舗装道路を発見。
こうなると探検魂が騒ぐのがだいというもの。和製エルネスト・ロペス。
 
 
鬱蒼とした林をしばし走ること数分。
ようやく左手の木々の切れる所まで辿り着くと、
そこには霧に煙ったサロマ湖の湖面が。

車を停めて散策。
古びた吊り橋を発見。

吊り橋横の看板によると、
この辺りはアッケシソウ(サンゴ草)の群落で、
吊り橋のさらに向こうには、サロマ湖に突き出た岬まで、一面にアッケシソウが広がる湿地となっているという。
 
残念ながらサンゴ草の季節には少し早いので、今はただの湿地。
サンゴ岬まで行くのはまた後日として(けっこう距離もあるし)、
今日はただ吊り橋だけ渡ってみることにする。
何事も経験。
吊り橋で風を受けて立っていると、ものすごい寂寥感。
ロマサガでこんな最果て感あるエリアがあったような。
 
 
心に残る景色に満足し、いよいよサロマ湖の南岸へ。
進行方向が昨年とは逆向きなので、けっこう新鮮。
 
まずはロードマップ様に「ミズバショウ群生地」と書いてあるポインツに行ってみる。
場所は芭露川を越えて少し行ったあたり。
小さな駐車場から、森の中へ入っていく木道が続いている。
少し入ってみるが、
なにせとても水芭蕉の季節からはかけ離れているので、これまたただの湿地。
これも年を改めて来ることにする!
 
 
道の駅「愛ランド湧別」を越え、
佐呂間町に入ってまずピラオロ台へ。
サロマで最も手軽な展望台。
港とその先に広がる水平線が見える。
見晴らしはそこまでいいというほどでもない。
わりと平地にあるから仕方ないねー。
 
 
 
サロマで最も見晴らしのいい展望台は、
幌岩山(376メートル)に建つ「サロマ湖展望台」
 
実は昨年もちらっと寄ったが、写真を撮らなかったのでリベンジであーる。
 
 
ここは未舗装で激狭(車がすれ違えない)の山道を車でけっこう登っていかねばならないうえ、そもそもその道に入る看板が目立たなくてなかなか発見できないという観光客殺しのスポット。
この日も何度かウロウロしたうえ、ようやく道を発見し、
片側が崖になっている狭い山道をえっちらおっちら進む。
クルーゾー監督の「恐怖の報酬」かよ。
「路肩弱し」の標識がマジで怖い。
 
駐車場までなんとか辿り着くと、
今度はそこからさらに急な階段を10分ばかし登る。
うわん。心臓破り。
これ、お爺さんとか運動不足の人は絶対無理なやつだぞ。
 
 
っていうかねぇ、嫌な予感がしてたのよね。
 
なんせこの日は濃いめの霧。
登れど登れど、昨年はそろそろ見えてきたはずの展望台が見えない。
 
あれ、こんな遠かったっけ…
と思ってしばし。
霧の中から突然展望台が見えてきた!
わーい、霧で何も見えない。
視界は360’の文字がカナシイ。
 
サロマ湖どころか、周囲の森すらマトモに見えないぜ!
 
まぁ、そんなこともある。
 
 
下山後は道の駅「サロマ湖」で水分補給。

濃霧でひんやりしてるけど、わりと人が多い。
 
 
ここからさらに湖沿いにぐるっと一周しきる。
サロマ湖の海との切れ目を、さっきの竜宮台とは反対側まで行くのだ。
つまりはサロマ湖完全制覇。
日本一の汽水湖をぐるっと一周。ロマンだぜ!
 
というわけで、サロマ湖の切れ目の東側にあるワッカ原生花園へ。
切れ目までの砂洲を自転車で行っちまおうぜ!
ってゆー、そりゃもう少年の心も青年の心も、いっそ白寿の心まで振るわせちまうロマンティックあげちゃう施設。
よーし、ホントの勇気見せちゃうぞー!
 
 
ネイチャーセンターでレンタサイクルをゲット。
閉園まで1時間弱だったので、「えっ、今から?」みたいな顔をされたけど、
高校、大学と40分の激チャを7年間続けた剛脚を甘く見てはならぬ。
 
ここはあくまでも原生花園なんで、
富良野とかみたく、
お花畑ですぅ~、うふんうふん。
みたいな感じではなく、
普通の灌木とかみたいな中にちらほら花が咲いております。
という、
オホーツクの空気感と霧がかった空も相俟って、あまりに寂しげな感じしかない道を剛脚チャラーが往く。
このうら寂しいテイスト、たまらんね!
 
 
なんだかんだ、
花もしっかり咲いてる。

ミヤコグサ。
 
ツリガネニンジン。
 
ナナカマド。
 
エゾカワラナデシコ。
 
ハマナス。
 
キタノコギリソウ。
 
マツヨイグサ。
 
 
行く時期によって咲いてる花がけっこう違うらしいので、
これは季節ごとに来るしかないやつ?
 
 
 
サロマ湖を堪能しきったワタクシは、
今度は能取湖をぐるっと周り、能取岬へ。
看板の奥の灯台が霧で見えない中、
 
では、ワタクシが。
 
みたいな雰囲気で灯台のふりをして立ってる巨大ニポポが怖い。
 

岬付近はひたすら牧草地になってて、牛や馬がのんびりしてる。
めっちゃ共生。
 
 
 
そして超地味スポット。
「エミューふれあい牧場」
 
そもそも、俺どうやってここ見つけたのかすでに不明。
地味スポットすぎてロードマップにも載ってないし、
国道からもめっちゃ離れてるし、
でもね、
どこで調べたのか、ロードマップに自分で書き込んでるんだよなぁ。
エミューに呼ばれた感?

ともあれ、そこまで俺が見たかった(らしい)エミュー。
まあ、エミューなんてなかなか見る機会はないから、正解な気がする。
 
施設自体は無人で、
木箱に入ったエサ持ってってエミューに給餌していいから、
その代わりエサ代入れていってや。
みたいなざっくり感。
地味スポだから信頼関係でやっていけるのだなー。すてき。
 
 
 
そんなこんなでもうずいぶん暗くなってきたので、急いで宿へ向かわねば。
道東の日没は早い。
 
今日の宿は斜里。
となると。
夜ご飯はもちろん、前回ランチで訪れた麺通館である。
メンズクラブ。もはや響きが気に入りすぎた。ダンディー。


Categories: 旅。

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