七大陸周遊記~第1章~(3)角煮倶楽部。

August 29 2003 21:22

(この文章は、2003年8月の日記を2015年4月2日に改題・改編・加筆したものです)
 
 
【2002年9月4日】
トドワラと並ぶ憧れの地・知床へ!
 
朝、宿のおかみさんに、
「この辺で隠れた見所ってどこ?」
って訊いたら、裏摩周側、特に神の子池がいいって教えてくれたので、
幸いルート的にも大きな回り道にはならないので、向かうことにした。
 
地図を見ながら車で走り、
このへんだよなぁ?ってあたりまで来たけど、場所わからず。
何度か往復したけど、道の両側には延々と林が続くだけ。
おかしいな~?と思いながら、スピードを落としてひたすら林を見ながら走ると、
 
あった!
林の中の木の1本に「←神の子池」という木製の小さな看板が!
 
こんなもんわかるかーーーーーーい!
あるって知って走らないと絶対気づかないやつですぜこれ…
 
林の切れ目から未舗装の林道を走ること10分。
行き止まりに車を停めて、奥へ入っていくと。
 
おぉぉぉぉぉぉーーーーー!
 
真っ蒼に輝く波一つ無い静かな池が!
ロマサガに出てきそうな神秘的な佇まい!
水面の一部に木漏れ日が差してめちゃめちゃ綺麗!
来てよかった…風曜日のおかみさんありがとう…
こんな荘厳な光景、ほんと見れてよかった!

 
そんなこんなで、30分ほどで感動の神の子池から出発し、いざ知床へ。
清里町を通過中に、右手に謎の大きい洋風建築を発見。
入ってみると、地場の焼酎の醸造所だった!
じゃがいも焼酎が清里町の名物らしいよ。
入ってすぐのとこにいろんな焼酎が売ってたけど、
焼酎がそんなに好きなわけではないワタクシは華麗にスルー。
なんか素敵な焼酎っぽいので、好きな方は一度来てみるとよろしいかと。
 
 
知床半島のお膝元・斜里町でランチしようと散策するも、
買い物する所すらローソン1軒と生協1軒くらいしかない小さな町。
食べられそうな店がめっちゃ少なくて、
国道沿いにある麺通館という店に入ってみました。
麺通館と書いて「メンズクラブ」と読むらしいよ。ダンディー。


夜は店内で演奏があったりもするらしいですよ。ダンディー。
名前でわかる通りラーメンがメインなんだけど、パスタからカレーに至るまで何でも一通り揃ってる感じです。
ワタクシが頼んだのは角煮ラーメン。
けっこうな量の角煮が入っていたので、美味しいけど途中から胸やけがやばい。
脂っこいのが好きな人なら最後まで満足して食べられそう。
 
 
腹ごしらえを済ませてついに知床半島の根元に。
左手に海、右手に斜面の道を延々と往く。
斜面に何かあるー、と思ってよく見ると、
鹿が草をはむはむしてるー!!!!

かわええ💕と思いつつも同時に、あいつ飛び出してきたらヤバいで…と思うのもドライバーの性。慎重に運転しまする。
 
知床半島はというと、道沿いに見るべきポイントも多いものの、時間にも限りがあるのでまずは絶対に行きたい所から優先的に行くべき、と考え、不退転の決意でまっすぐ知床五湖へ。
知床五湖といえば、御存知、オホーツクに消ゆで第4の死体が発見されたあの場所です。
死体が浮いている画面を見て、
規制線張るより先にさっさと死体引き上げろよ!
と思った方もとっても多いと思います。

よーし、お兄さんも死体見つけちゃうぞー(事件)
と意気込んで五湖散策をスタートしようとしたところ、
他に歩いてる人がみんなカランカランカランカラン鈴の音鳴らしてんのね。
熊なんて怖がってんじゃねーよ!
と意気軒昂な勇者だい。
ふと散策路入口の張り紙を見ると、
 
「最近ヒグマが出没しまくってるから、三湖以降の立入禁止ねー。一湖、二湖でもたまに目撃されてるから気をつけなはれー」
 
ひぃ、ヒグマ怖い(涙)
一湖、二湖、サンコーーン!なんてベタなネタも考えつかないレベルで焦る。
しかしまあ、これだけ人がいるんだから、俺一人鈴付けてなくても何とかなるでしょう、と着の身着のまま散策路へ突入。
 
なんていうか…
湿地の湖といった感じ。。
神の子池を見た後なので、見た目的な感動は薄い(笑)
せっかくだから三湖以降も見たかったなあ。
二湖までじゃ死体を発見できませんでした!
見つけたら中野夫妻のような顔してやろうと思って心の準備してたのに。

一湖、二湖、サンコーーン!(結局やる)の散策を終え、
車はグイグイと知床半島の奥まで進みます。
行けるとこまで行ってやる。と血気盛んなだい。嗚呼、男らしい。

未舗装の隘路をズンズン進んでいくと、ついに行き止まりに。
何台かの車が道の端っこに停まっています。
おお、ここが高名なカムイワッカ湯の滝。

上流で湧き出してるお湯がそのまま流れてきて滝になってるとのことで、
斜面が緩いからその上流のほうまで歩いて登れるんだとか。
 
何人かのうら若き男女が登っていて、中には水着の人も。気合入ってるなー。
道端では、
「登るとき岩つるっつるだからねー、滑ると危ないからゴムサンダル履いてねー」
と貸ゴムサンダルの露店を出してるおっちゃんが。
一回500円だってさ。
絶対無許可の商売だと思うんだよなー。手書きだし。
 
ワタクシはと言えば、特に何も準備してないし、
裸足でちょっと登ったところで引き返しました。
上流の滝壺みたいなとこで温泉に浸かるのが正当な楽しみ方らしいので、いずれちゃんと準備してまた来る!
 
 
後は引き返すだけなので気が楽。
知床半島ネイチャーセンターに立ち寄ると、しばし奥まで徒歩で行ったところに乙女の涙って滝があるとのことなので、少しずつ落ち始める陽を横目に行ってみることにした。

普通の滝ってさ、流れてきた川が断崖を落ちて滝になるわけだけど、
この滝はね、断崖の途中から水が湧出してるんだってさ。
ホントだ!珍しい!
 
乙女の滝もいいけど、ここから見下ろすオホーツク海の景色もいい。
しみぢみ。

 
ネイチャーセンターを出て、通りがかったウトロの街で写真をパチリ。
ウトロもオホーツクに消ゆに出てくるスポットですが、
そういうのを抜きにして、オホーツクに沈む夕陽が綺麗。

オホーツクにいるんだよな俺。
となんだかしみぢみ。
知床はつくづくしみぢみするね!
 
 
国道のすぐそばを流れているオシンコシンの滝にも立ち寄る。
来る時は駐車場がすごく混んでたから後回しにしたけど、
この時間になるとさすがにほとんど人がいないね!
売店も閉まってるけど。

ただでさえ大きい滝のうえに、けっこう近くまで行けるのでド迫力。
水しぶきがけっこうすごいからマイナスイオン効果ありそう!
 
 
陽もすっかり暮れて、今夜は網走の街を目指します。
知床でどれくらい時間がかかるかわからなかったので、今夜は宿を予約してません。
平日だし、とりあえずラブホにでも泊まりゃあ何とかなるだろう。
という適当旅大好き23歳男性。
網走に入ったのが21時過ぎ。網走湖のそばで空室のあるラブホを発見。
よし、今夜の宿はここにしよう。

わー!赤いしキラキラだし、昔ながらのラブホ感。
行く行くホテルベルサイユ!っていう懐かしいフレーズを思い出した。
でも作りは昔っぽいけど、わりと綺麗だし全然良かった!
古いラブホ、というよりは、新しいのにオーナーのセンスが古くて昔の感じの建てちゃいましたテヘ。みたいな感じ。
遅くなるのわかってるなら、下手なビジネスホテルに泊まるよりラブホのほうが全然いいなー。風呂もベッドもデカいから疲れ取れるしね。

そんなわけで初めての網走を何故かラブホで過ごすだい。
明日は帰札。
さみしい~~~~!
[今日の運転距離:約270km]


Categories: 旅。
  1. さすらいの番長

    わしもまだ知床斜里駅が斜里駅の頃いったけど、今とだいぶ違ってたねぇ。駅からちょっと離れたスキー場手前にある斜里窯兼喫茶店が知り合いなんよね。

    2015年4月3日 07:27
  2. だい。

    あの頃は田舎田舎した風情があったよねぇ。
    今の国道付近の開発っぷりを見ると、なんか不思議な気持ちになるよ。

    2015年4月3日 11:49

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