赤く染めてくれ。
探すのを止めた時、
見つかることもよくある話、
というのはある部分では確かに真実で。
追えば追うだけ逃げるとか、
やればやるだけドツボとか、
そんなんは、
普通のだんしじょしなら何かと経験してることで。
でもそれは、
何だかの法則とか、
そんなオカルト的なことではもちろん無くて。
何かを一生懸命にやろうとする時に、
特にそれが自分の何らかの欲求に即したものであればあるほど、
視野が狭くなって、それしか見えなくなったりして、
そんで、そのせいで、
周囲からのいろいろが、
いろいろデフレスパイラルに陥ったりとか、
バランスが悪くなったりとか。
そんなんをいっぱい経験して、
いろんな大事なものが無くなって、
いろんな大事なひとを失って、
果てには、
自分の中の大事な何かも壊したりして、
そうやってきて気付いたこと。
一生懸命やるのと、
何かに執着するのとは、違う。
KONTAの2ndアルバム『even』の帯の煽りに、
「俺の言いぶん、お前とeven」
という言葉があって、
実際に、
誰かの言いぶんは、常に全てevenで、
フラットなプレートみたいなもんで、
それを、
自分にはこれしか無いだとか、
これが全てなんだとか、
そんな極端になっちゃぁ、
バランス崩れて、
プレートの上のビー玉なんて、
簡単にどっか行っちまう。
かといって、
真ん中でじっとなんかしてたって、
拾いたいもの、拾うことだってできないし、
じゃあ、
どうするかって、
そんなん、
あっちやって、
こっちやって、
そうやって、
やってくしかないじゃん、って。
地球を支えるのに精一杯なアトラスをさ、
横からどーん、ってやったら、
うわー、なんつって、
地球上のさ、
俺も、
あいつも、
あのコも、
全部、
あっちゃこっちゃに吹っ飛んじゃって、
こぼれたミルクに泣かないで、
なんつって、
なるじゃん?
右腕が痺れてんのに、
なんとかしなきゃ!
なんてったら、
持てるもんも、じきに持てなく。
いったん、
置くもの置いて、
そんで、
肩凝りも、張りも、なんもかんも取れて、
で、気分が乗ったら、
また、
よいしょ、
なんて、
持ち上げればいい。
できないのと、
しないのは、
違う。
できなくなってからじゃぁ、
遅い、かもなって。
しない、
しない、
夏。
それくらいの、
楽しみ方を、
しよう。