film0223: GIANT (1956)

May 14 2020 11:58

GIANT
邦題「ジャイアンツ」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.62
国内映画レビューサイト偏差値:3.56
海外映画レビューサイト偏差値:3.73
だい評点:★★★
USA
1956年10月10日公開
監督:ジョージ・スティーヴンス
出演:ロック・ハドソン、エリザベス・テイラー etc
製作:ジョージ・スティーヴンス・プロダクション
配給:ワーナー・ブラザーズ
◎アカデミー監督賞
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
一次大戦の終わった1920年代。テキサスでも随一の大牧場を所有するジョーダン・”ビック”・ベネディクトが東部メリーランド州に馬を買い付けにやって来た。リントン家の自慢の名馬”War Winds”号を紹介されるが、騎乗していたのはリントン家の美人娘レスリーで…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
ビック、男としての度量小さすぎ問題やばい!
 
テキサスの歴史についての意見の相違で多少気分を害するのはわかる!
わかるぞ!
でもな。
 
客があからさまに態度に出しちゃあかんやろぉぉぉぉ!!!!
 
 
妻が政治の話に入ろうとすると不機嫌になる。
これはわからない!
わからないぞ!
 
お前よりよっぽど高等教育受けてる先進地域の娘さんやろがぁぁぁぁ!
姉に牧場経営の実務取り仕切られてた程度のお前が!!
女だから引っ込んどけとか!
何様のつもりなんじゃぁぁぁぁぁ!!!
 
 
メヒカーノの村に近付くなとか、
お前、自分の牧場の従業員を何だと思っとるんじゃぁぁぁぁ!!!
 
ただのガキ!
図体でかいだけのガキ!
あまりのダサさに大草原だわ!
テキサスの荒野だけど大草原だわ!!
 
 
あんな扱い受けといて、
一回実家に帰っただけで済むレズリー頭おかしい!
頭おかしいけど天使すぎ!
見た目は好きじゃないけど!
 
 
っていうかねぇ、
母の影響をモロ受けの長男がいい奴すぎて、
父の影響受けなくて良かったしかないわ。
 
恵まれない人を助けるために医師を志して、
医療の手伝いをするメヒカーノに一目惚れして結婚して、
メヒカーノ差別に徹底して抵抗するとか、
 
人格者すぎるわ!!!!!!!!!!!!
 
 
結局さ、
変わりゆく西部がテーマの映画だと思うんだけど、
 
牧場から石油への産業構造の変化をビックとジェットの対立で描いて、
大牧場から小牧場への経営の変化を次女夫婦で描いて、
メヒカーノへの差別の解消をレズリーと長男夫婦で描いて、それに対するビックの変化で深めていく。
そして、メヒコ系であっても、国のために戦う”USAの英雄”であるということをアンヘルで主張する。
 
 
途中までビックがガキでしかなくてイライラするし、
かといってそのアンチテーゼたるジェットも金入ってからはガキ丸出しだし、
そもそも田代まさしに似てるし、
 
でも中盤になってマトモな人たちが出てきてからは、
ビックとジェットさっさと破滅せぇ!!
っていう感情移入だけで何だかんだ見れちゃうのはすごい。
 
3時間以上ある超大作!
って眠くなる予感しかなかったけど、
ビックが孤独になっていくシーンとか、
ざまぁすぎて飽きずに見れたわ。
 
それでいて、
改心して最後にビックすき…
ってさせるの天才かよ。
 
 
人間はな、
一度人間性を否定されて孤独のどん底まで行かないとさ、
そうそう簡単には反省もしないし、
根本的に変わったりはしないんだわなぁ。
 
時代に取り残されてるのはテキサスのみんなじゃなくて、
ビック一人なんだよなぁ。
だってさ、
叔父でさえ最初から、
「あいつに子育てなんかできるわきゃねぇだろ★」
ってビックのこと看破してるわけで。
 
そんな中で、周囲とも、家族とも、
どんどん離れていく中年男。
 
変われて良かったじゃん!!!!


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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