月別アーカイブ: 3月, 2019

film0066: ONLY ANGELS HAVE WINGS (1939)

March 12 2019 11:59

ONLY ANGELS HAVE WINGS
邦題「コンドル」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.82
国内映画レビューサイト偏差値:3.84
海外映画レビューサイト偏差値:3.79
だい評点:★★★
USA
1939年5月11日公開
監督:ハワード・ホークス
出演:ケイリー・グラント、ジーン・アーサー etc
製作・配給:コロンビア
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
バナナの輸送船の寄港地として栄える南米の町バランカ。米国人だが現地で郵便配達用の飛行機のパイロットとして働くジョーとレスは、下船した米国美人ボニー・リーに目をつけ、お酒に誘うことに成功する。入ったバーは、郵便局長のヴァンライターが経営する店で…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
現代ではいろいろ批判されそうなくらいの「男」の映画!
 
女性2人出てくるけど、
結果「男の生き方を邪魔しちゃダメ」
っていう描かれ方しかしてないからねー。
 
俺はそこに関して特に哲学を持ってないので、
こういう、男が命を懸けて挑んでいく系のストーリーは好きだけど、
極度のフェミな人は嫌なのでは?
ジェフがジュディに無理矢理水ぶっかけるシーンとか、あれはあかんで…。
 
 
この前観た「駅馬車」に続いてトーマス・ミッチェル。
ちょっととぼけた役をやらせたら上手いよな。
と思って観てたら、
パイロットをクビになって、嫌々ながらキルガロンとの和解。
おっ、急にシリアスキャラになってきた!
からの~、
えええええええ!!死ぬの!!!?????
泣く!泣くって!
 
正直、ジェフよりもキッドとキルガロンのほうがキャラ立ってるよな。
ジェフって「うるせぇ!男の邪魔をするな!」
しか言ってない。
最後の両側表のコインの伏線回収好きだけど、
 
素直に言えよ!!!!!!
 
とは思っちゃう。
素直に気持ちを口に出せない系()の男にはいいのかもだけど、
自分は全部隠さず口に出しちゃう系男子なので。
 
 
それにしても、飛行機のシーンとかよく撮ったなと。
質感的に基本は模型撮影だと思うんだけど、
それにしたってまだラジコンが無い時代に、
どうやって撮ったんだろな?
迫力とか普通に半端なくて、現代目線で観てもわりとすごい映像だと思うけど。
 
 
ってかさぁ、
邦題はダメでしょ。
原題がONLY ANGELS HAVE WINGSなのに、
コンドルも翼持ってるじゃん!
ってなって原題と矛盾するだろ!



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0065: LE BÊTE HUMAINE (1938)

March 06 2019 10:04

LE BÊTE HUMAINE
邦題「獣人」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.57
国内映画レビューサイト偏差値:3.49
海外映画レビューサイト偏差値:3.73
だい評点:★★
フランス
1938年12月23日公開
監督:ジャン・ルノワール
出演:ジャン・ギャバン、シモーネ・シモン etc
製作:パリ・フィルム
配給:仏リュクス・フィルム
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
蒸気機関車の機関士ジャックは、相棒のペクーと共に、パリからル・アーブルへ向かう機関車を走らせていた。ススだらけになりながら駅に辿り着いた二人を駅長のルボーが出迎えるが、彼は犬を連れて乗ろうとする財界の大物に対する女性客の苦情の対応に巻き込まれてしまい…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
最初の感想。
映像すげぇぇぇぇぇ!
 
蒸気機関車の車輪の付近から撮ってる映像の迫力やば!
当時なんて今よりもずっとカメラも大きかったし、大変だったと思うわ。
 
 
最後の感想。
クソしかいねぇぇぇぇぇ!
 
みんな!
結婚を!
何だと思ってんの!!!
 
え、フランス人ってみんなこんな感じなの??
こんなに欲の獣ばっかりなの?
 
あのさあ、
当然、ジャックのあの殺人欲が「獣人」なんだろうけど、
俺から見たら不倫ばっかしてる登場人物、
みんな獣人にしか見えねぇよ!!
 
 
故郷の女に好きだと言いながら、
すぐに人妻に熱上げ始めるジャック。
 
今ほしいのは友達。と言いながら、
離婚もしないまますぐに男に媚び始めるセベリーヌ。
 
もうね、理解できない!!!!
グランモランを殺したのはともかく、
妻を愛してる分だけルボーがいちばんマトモに見えるわ。
 
 
ストーリーを楽しむよりも、
当時のフランスの社会ってこんなんなんだ、
って観点がこの映画観るうえでの一番の楽しみ方。
 
鉄道が車輛ごとの個人経営なのかー、とか、
風向きでめっちゃ燃費気にしてるなー、とか、
修理の間、路線ダイヤどうなるんだろう、とか、
トイレ番とかも含め、駅で働く人みんなファミリー感なんだなぁ、とか。
 
高度に組織化されてる現代日本から見ると、
羨ましいところが、たくさん、ある。
 
チャップリンの「モダン・タイムス」の2年後のフランスは、
まだモダンじゃないタイム。
タイムはゴーズでバイなんだけど、
ゴーでバイしてない時代に、俺らは何を感じるのかな。



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film0064: SHADOW OF A DOUBT (1943)

March 05 2019 15:43

SHADOW OF A DOUBT
邦題「疑惑の影」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.54
国内映画レビューサイト偏差値:3.36
海外映画レビューサイト偏差値:3.90
だい評点:★★
USA
1943年1月12日公開
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:テレサ・ライト、ジョセフ・コットン etc
製作・配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
ニューヨークのアパートメントで、多量のドル札を部屋に散らばらせたまま、男がベッドに横たわっていた。家政婦からスペンサーと呼ばれるその男は、2人連れの男が訪ねてきたという報告に対し、敵愾心をむき出しにするが、窓の外にはまだ2人が張り込みをしていて…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
終わり方~~~~~!!!!(涙
 
この終わり方は、ないっっ!!!!
あれだけいろいろやってきて、
体力も明らかに差があるにも関わらず、
偶発的な事故で終わりとは!!!!!
 
階段の踏み板に細工したり、
車庫に閉じ込めたり、
計画的に始末しようとしてたのに、
最後だけ力ずくで行って終わるとは!!!!!
 
戦時中だからかもだけど、
やっつけ仕事にも程があるよ~(涙
 
 
プロット自体は新基軸なんだよなぁ。
取材に来たという怪しい2人組の正体は!?
叔父の正体にチャーリーはいつ気付くのか!?
 
普通はこの2つで引っ張っていくとこを、
あっさり中盤で終わらせて、
後半は叔父チャリの正体に気付いてしまった姪チャリ。
姪チャリに気付かれたことを気付いてしまった叔父チャリ。
しかも叔父チャリは自分が容疑者として追われてるから助けてと乞う…。
 
新しいやん!!!!!!
 
でもな!
 
せっかく登場人物キャラ立ちさせたのに、
何も活かされてないの、なぜ!!!!!
 
推理小説オタクの父と友人。
弟のことを溺愛する母。
やたらと勘が鋭い妹。
 
このキャラ設定!
どう考えても!
伏線でしかないだろ!!
何一つ!
使わず終わるとは!!
何のためのキャラ設定やねん!!!!!!!!!
やっつけ仕事にも程があるよ~(涙
 
 
自分の記事読まれたくないからって新聞紙で家を作るアイディアとか、
それにすぐ気付いちゃう姪チャリとか、
序盤のスリリングやべぇ…やべぇ…ってなるのに、
中盤で叔父チャリが全部明かしちゃったの、
それが良くなかった気もするな。
 
やっつけ仕事だから仕方ないよ~(涙



Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

film0063: STAGECOACH (1939)

March 01 2019 11:12

STAGECOACH
邦題「駅馬車」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.82
国内映画レビューサイト偏差値:3.78
海外映画レビューサイト偏差値:3.90
だい評点:★★★
USA
1939年2月10日公開
監督:ジョン・フォード
出演:ジョン・ウェイン、トーマス・ミッチェル etc
製作:ウォルター・ウェンジャー・プロダクション
配給:ユナイテッド・アーティスツ
◎アカデミー作曲賞、助演男優賞
◎NBR男優賞
◎NYFCC監督賞
◎ファロ島映画祭脚本賞
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
1885年。ジェロニモが率いるアパッチが牧場を焼き払っているという情報が入る。騎兵隊のもとにはローズバーグの街からジェロニモの脅威を知らせる電報も入り緊張が高まる中、ローズバーグへ向かう途中の駅馬車がトントの街に到着し、馬を替える間、乗客たちはひとときの休憩を楽しむのだが…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
いや、ってかねぇ、
これやばすぎん?
 
今でこそさ、特撮とかCGとかでいくらでも派手なアクションシーンってあるけど、
スタントだけでこのアクションとか、
人間の限界超えてね??
 
全力で疾走する馬群の中を平気で落馬するし、
馬から馬に飛び移るし、
走る馬にひきずられるし、
そもそもそれを併走してカメラで撮ってるし、
もう、わけがわからないよ…
 
死んでもおかしくない、
というか、
普通死ぬ。
 
 
わりとストーリー自体は退屈なんですよ。
群像劇としての評価は高いっぽいんだけど、
少なくとも自分にはハマらなかった。
 
リンゴ・キッドがそこまで駅馬車に乗るのにこだわる理由もわからんし、
ダラスに求婚するほどまでに急に惚れた理由もわからん。
いつまでも文句言ってる奴の気持ちもわからんし、
ルーシーは情緒不安定すぎるし。
 
観てたのが夜中だったのもあって、
正直途中眠いなーと思って観てたんだけど、
 
 
マジであのアクションシーンで完全に目が覚めたわ!!
 
もうギンギン。
清田あたりでギンギンギン。
もはやあのシーンだけ上映してても全力推薦するレベル。
 
 
むしろあの場面で終わってくれたほうが良かったよな。
インディアンの襲撃シーン終わったら、
またどうでもいいようなリンゴの個人的な撃ち合い物語。
この映画のメインプロットって、
「非戦闘員たちが乗った駅馬車が危機を脱出できるか」
ってとこで、そのカタルシスが終わっちゃってるから、
リンゴのことなんて正直どうでもいいんだよなぁ。
もともとたぶんみんなリンゴに感情移入して観てないし。
 
っていうところでちょっと余韻が無くなっちゃうのが残念。
でもマジであのアクションだけは何百回でも観れるわ。
DVD時代に生まれてよかった。



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