film0120: 震える舌 (1980)

July 31 2019 09:42

震える舌

映画レビューサイト総合偏差値3.11
国内映画レビューサイト偏差値3.10
国際映画レビューサイト偏差値3.12
だい評点:★★★★
 
日本
1980年11月22日公開
監督:野村芳太郎
出演:渡瀬恒彦、十朱幸代 etc
製作:松竹
 
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
郊外の団地に住む三好昭と妻の邦江、娘の昌子の三人家族。付近の草むらや湿地で虫獲りなどをして遊ぶ昌子を、邦江は部屋のベランダから見守っていた。しかしある日から昌子の様子がおかしくなり始め、昭と邦江は狼狽する。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
掘り出し物。不覚にもあらすじを知ってしまった後で観たけど、これ前知識ないで観たらめっちゃドキドキして楽しめると思う。
終始ホラータッチで描かれるのが緊迫感をいや増していて良い。奇声を上げながら口の中血まみれで痙攣する昌子とか完全にホラーでしかない。昌子役の若命真裕子の演技上手すぎ。これが周囲の人々の焦りや絶望にリアリティを与えまくっているのがこの映画の肝なので、やっぱり演技力って大事。
終始漂うこのベタっとした色みって、昭和映画って感じがするというか、野村芳太郎らしい情念系でピリピリしてていいね。
どんどん正気を失っていく夫婦を非難するでもなく、いつ何時呼び出されてもただ気丈に治療を続ける能勢医師が尊い。医療従事者っていろいろと批判を受けることもあるけど、こういうのを見ると本当に頭が下がるわ。
20代~30代くらいの人には絶対に見てほしい映画。


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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