七大陸周遊記~第5章~ (2)熱帯夜。

July 15 2005 23:03

(この文章は、2005年7月の日記を2019年5月20日に改題・改編・加筆したものです)

【2005年7月11日】
朝。
朝食を済ませてみんなでバスに乗り込む。
とりあえず何よりも暑さがヤバい。
気温は36℃。死んじゃう。
ホテルは逆に寒いくらいに冷房が効いてるので、
外に出た瞬間の温度差異常。
自律神経やられる未来しか見えない。
 
とりあえずは冷房の効いたバスにて、まず向かうは中正紀念堂。
 
基本、街並みとかが好きなんで、
バスから街を眺めるのが楽しい。
いかにもアジアっぽい雰囲気。
3×3 EYESにもよく出てきたような建物が並んでてワクワクする。
 
 
中正紀念堂に到着。
でかい。
 
蒋介石の没後に、生前の功績を顕彰して造られた霊廟だとか。
こんなにでかかったら御霊も落ち着かなさそう。
 
たぶんこれが蒋介石。
なんとこの像、6.3mもあるとのこと。
もちろん蒋介石の原寸大ではない。
 
庭を見下ろすとこんな感じ。
何の模様だろ?
オレンジの屋根の建物は国家戯劇院。
向かいには同じ作りの国家音楽庁もある。
 
 
衛兵さんが立っております。
次のシフトの人と交代する際の儀礼みたいなのが観光ポインツだとか。
タイミングの問題で、残念ながらそれは見れませんでした。
実はそれほど残念だとは思ってないけど。
全体的に微妙にサイズが合ってない気がするのは気のせいだろうか。

中正紀念堂の後は、
バスから総統府を眺め(ひどい)、
龍山寺へ。
線香の量がやばい。
写真じゃ伝わりきらないけど、煙もっくもく。
浅草寺の数倍といっても過言ではない。
二酸化炭素過多すぎ!
 
龍山寺というだけあって、龍の装飾があちこちに。

 
なんか、1つの寺の中でたくさんの神が祀られてるらしくて、
境内の中に所狭しといろんな建物やら何やらが盛りだくさん。
金ピカの本尊があったり、
関帝廟があったり、華侘が祀られていたり、
化け猫みたいなのまでバラエティー豊富。
 
そしてどこもかしこも線香モクモク。

 
 
こういうツアーではよくあることだけど、
我々一行を乗せたバスは免税店へ直行。
免税店で売ってる類のものに興味が無いので、ただ無駄に1時間を過ごす。
 
 
地獄の免税店タイムを終え、昼食は鼎泰豊という小籠包レストランで。

まあ、味はふつう。
 
 
 
午後はまたも免税店に行った後、忠烈祠へ。

ここは衛兵の交代式が有名だとか。
 
噂の彼らの入場。
 
めっちゃ姿勢いい。
 
5人でシンクロ。
 
後ろをついて行ってみよう。
 
交代対象はこちらの門兵。

 
そして衛兵5人組が門の前に到着。

 
構え~!

 
警備中の衛兵はお役御免。
子供が物珍しそうに見てる。
 
はい、交代完了。
 
 
忠烈祠の観光もするけど、衛兵交代式以外はこれといったものでもない。

 
 
そして故宮博物院へ。
ここがね、やっぱり歴史好きにとって台湾観光の肝なんですよ。
国宝級の遺物がたくさん展示されていて、
もうまさに目鱗間違いないものがたくさん見れる。
あー、ワクワクしかない!
 
「見学時間は40分です。あ、一部のエリアにしか入れませーん」
 
な  ん  だ  と
 
だだっ広い、正直1日かけて見学するような故宮博物院で、
持 ち 時 間 40 分
 
ねぇ、何なの?馬鹿なの?
近畿日本ツーリストの人って頭おかしいの?
免税店に2時間とかいて、
故宮博物院に40分とか、
ねぇ、近畿日本ツーリストって顧客舐めてるの?(名指し)
 
結局、ただでさえ一部エリアしか見れないのに、
それすら全部回りきれず終~了~。
ねえねえ、お母さん~、わたし、故宮博物院に行ったんだよ~テヘッ
思 い 出 作 り
 
 
もういいです。旅行会社のツアーなんてこんなもんです。
そしてワタシは絶対に旅行会社のツアーにだけは金輪際参加しないと誓うのであった。
 
 
本日の夕食は、アンバサダーホテルにある広東料理店・粤菜庁で。
ベテラン社員と中堅社員と若手社員でテーブルが分けられたので助かる。
上の面々が別卓なのをいいことにひたすら紹興酒を飲み続ける白井くん、福田さんと俺の3人。
3人とも十何杯飲んでるからどう考えてもやばい。
 
でもね、大学院の時代に研究室の打ち上げで飲んだ紹興酒はめっちゃ苦手だったのに、
現地で飲むと普通に飲めるのな。
でも、ようやく福田さんと少し打ち解けた気がするから、
何だかんだお酒の力は偉大。
 
 
 
ホテルに戻った後は、せっかくなので外を徘徊。
台北駅まで歩いて行ってみることにする。
 
ちょっと散歩しようかなって言ったら、
ちっちが着いてきたいというので、
女の子を危険に晒さぬよう、大きめの路地だけを選んで二人で歩く。
 
3×3 EYESや飛龍の拳で見るような、いかにも中華な集合住宅の建ち並ぶ街。
1階はだいたいがオープンの食堂みたくなっていて、
地元のおっちゃん、おばちゃんが半袖短パンでダベってる。
店前の寸胴の鍋で煮込んでいるのか、路地中が豚骨みたいな匂い。
その合間を練り歩くように、何匹もの野良犬がウロウロ。
さすがに野良犬は怖いので、まだまだ暑さの残る路地を逃げるようにして歩く俺とちっち。
 
台北駅前は、いくつもの量販店が並んでいて、
入ったCDショップには、地元のCDがあんまり無くて、
ジャニーズとか日本のアイドルのCDがフェイス陳列されてる。
そしてジャニーズ以上の扱いだったのがw-indsなのな。
w-indsのCDがずらーっと棚に並んでるけど、なんでそんな人気なの(笑
 
 
22時直前に入った本屋では、地元の人が大勢立ち読み中。
いや、正確には座り読み。みんな床に座り込んで読んでる。あつい。
どんな本があるのかなーと思って雑誌コーナーを見て回ってたら、閉店時間の22時に。
 
何がすごいって、
まだ客がたくさん立ち読みしてるのに、
22時になった瞬間に店内の電気が消されるのな。
消灯になって、逃げ去るように我先に出て行く立ち読み客。
もう客サービスなんて知ったことじゃない感じ(笑
こういう下町っぽいパワフルさ、
日本では失われたものな気がして、すごく好き。
 
 
昼はツアーでの観光だからやっぱり表向きの台北で、
なんか夜になってようやく本当の台北の人々の暮らしに触れられた気がするよ。
 
夜になってもまだ30℃を切らない熱帯夜の台北で、
人の目を気にせずそれぞれの暮らしを送る人。
うん。
来た甲斐あるな。
 
 
台北駅前で出会った景色に少し気持ちを昂ぶらせながら、
冷房の効いたホテルへ戻るのだった。


Categories: 旅。

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