film0047: M (1931)

January 02 2019 22:22

M
邦題「M」
 
映画レビューサイト総合偏差値:4.03
国内映画レビューサイト偏差値:3.98
海外映画レビューサイト偏差値:4.14
だい評点:★★
ドイツ
1931年5月11日公開
監督:フリッツ・ラング
出演:ピーター・ローレ、オットー・ヴェルニケ etc
製作:ネロ・フィルムAG
配給:スター・フィルム
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
路地で遊ぶ子供たちが無邪気に「知らない人がやってきて斧で斬られる」という歌を歌っていた。路地に面したアパートメントに住む主婦は、最近発生している連続殺人事件のことを思い子供たちを叱るが、子供たちは聞く耳を持たず…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
「巨匠フリッツ・ラングの最高傑作!」
「サスペンス、スリラー史上の金字塔!」
みたいな触れ込みが多い作品なので、
めっちゃ期待して観たんですよ。
めっっっちゃ期待したんですよ。
 
 
期待値高すぎたやもしれぬ。。。
 
 
いや、面白いのは面白いの。
殺人犯、警察、暗黒街の三すくみの対立構造。
銀行の中で、ドアを挟んだ時の緊張感。
きちんとした弁護士を立ててる秘密裁判。
 
そして何よりも、
 
地下に連れて行かれて顔を上げた時の、
あの居並ぶ遺族やギャングたちの圧迫感!!!!!
 
ベッケル監督の「穴」のラストシーン並みの鳥肌!!!!!
 
このシーンといい、
精神異常者の犯罪に対してどう考えるべきかの問題提起といい、
1931年でこのテーマで撮れてるというのは実際すごい。
1931って、クイーンもクリスティもまだキャリアの序盤期だからなぁ。
 
ただマジでね、
 
期待値上げすぎた!!!!!
 
 
そりゃあ名作だから、
ここを下敷きに映画は進化していってるわけですよ。
現代から観たら、めっちゃ特別ってわけではなかった。
上手さはわかるんだけどなー。
 
終わり方も、ちょっと少しモヤモヤする感じ。
私刑の否定ってとこがテーマにあるんだろうけど、
否定すべき理由を落とし切れていないから腑に落ちないんだよなあ。
 
そこの部分で、
「何が主題の映画なのか」が靄っちゃってる感。
あれなら中途半端に弁護なんてしないほうがすっきりしたなー。
 
 
ちなみに。
主人公?というべきなのかわからないけど(前半顔出てないし)、
犯人役のピーター・ローレって表情作り上手くてめっちゃいい役者だなと思った。
でもスター性は全く感じない(笑


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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