カテゴリーアーカイブ: 38歳から始めるシネフィルへの道。

flim0007: DAS CABINET DES DR. CALIGARI (1920)

January 31 2017 22:58

DAS CABINET DES DR. CALIGARI
邦題「カリガリ博士」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.64
国内映画レビューサイト偏差値:3.45
海外映画レビューサイト偏差値:4.02
だい評点:★
ドイツ
1920年2月26日公開
監督:ロベルト・ウィーネ
出演:ヴェルナー・クラウス、コンラート・ファイト etc
製作・配給:デクラ・バイオスコップAG
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
とある中庭で、フランシスという男が、知人と話し込んでいた。その時その傍らを夢遊病者のようふらふらと歩く女が通り過ぎたが、フランシスはその女を自分のフィアンセだという。その様子を不思議に思う知人に対し、フランシスはかつて体験した出来事について語り始める。
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
映画史に残る名作!
サイレント時代の傑作サイコホラー!
 
と、
あちらやらこちらやら、
いろんな所で紹介されてる定番のカリガリ博士。
cali≠gari博士。
 
カリガリといえば若い人にはcali≠gariなんだろなぁ。
というか、
どっちも知らないのがマジョリティの可能性は大。
 
そんなわけで、
期待して観たんですよぉ。
めっちゃ期待して観たんですよぉ。
 
 
「うーん…」の嵐!!!!
 
 
いや、わかるのよね。
市民ケーンの時も書いたけどさ、
この時代にこれをやったことは画期的なるぞエヘン!
 
でもね、
観て楽しいのが映画の価値とすれば、
現代人でこれ観て、
映画史的な観点抜きで純粋に楽しいと思える人、どれだけ!?
 
ただまぁ、
フランシス・ベーコンとかエゴン・シーレ的なというか、
ちょっと統失的な異様な雰囲気はめっちゃ印象的では、ある。
 
淀川さんも解説で言ってるけど、
背景が全部書き割りなんですねー、すごいですねー。
って、いろんな解説でも特筆されてるけど、
それって、
映画じゃなく舞台でいいやつじゃね?
って思うワタシは冷めた人。
 
まぁ、そんなこんなで、
ワタシの如き、
これから映画をどんどん観ていくぞ!
面白い映画にぶち当たれ!
的な映画初心者には絶対にオススメしませんぬ。
俺の轍を踏むな。
 
 
でも、
DU MUSST CALIGARI WERDENの文字が浮かび上がるシーン、
あれは名場面だから、あれだけでいいから観て。



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film0008: メガゾーン23 (1985)

January 31 2017 20:57

メガゾーン23
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.22
国内映画レビューサイト偏差値:3.16
国際映画レビューサイト偏差値:3.33
だい評点:★★★
日本
1985年3月9日OVA発売
1985年3月23日劇場公開
監督:石黒昇
出演:久保田雅人、川村万梨阿 etc
製作:あいどる、ビクター音楽産業
発売元:ビクター音楽産業
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
バイク好きの青年・省吾は、交通違反で白バイに追跡されていたが、巧みな蛇行運転で渋滞を抜け、捲くことに成功した。歩道をショートカットした際にぶつかりそうになった由唯を原宿ピアザビルまで送った後は、アルタ前で遊び仲間と合流したが、その時に通りのTV画面にアイドル歌手・時祭イヴの映像が流れ…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
’80sロボットアニメ好きとして、
ずっっっっっと観たかったやつ!
 
メガゾーン23、アリオン、クラッシャージョウの3大観たい幻。
 
WOWOWでメガゾーン23放映!
っていう情報を偶然見つけて、
もうね、即契約だよね。そうだね、プロテインだね。
 
 
っていうか本格SFだった。
 
実は20世紀末の地球に生きているというのは偽りの意識で、
本当はその500年後の宇宙船の中で、
マザーコンピュータの制御の元にそう思い込まされているのだった…。
 
超 本 格 S F
 
正直、ロボットに変形する必要性を微塵も感じないけど、
きっとロボットじゃないとダメ層が一定数いるからなんだろう、そうなんだろう。
 
今だったら、
不要だろ!リアリティ無くなるだろ!
って叩かれそう。
 
まぁ、俺がここで叩いてるわけですし…
 
 
唐突な男女のまぐわいシーンとか必要なのかという疑問もありつつ、
省吾がいまいち緊迫感ないせいで、
中盤までふわふわした感じだったストーリーが、
智美が殺されてから一気に緊迫して急に面白くなるやつ。
 
マザーと人間とのせめぎ合い、
っていう意味では、
ボトムズとかデッドゾーン(サンソフト)を思い出すけど、
この時代そういう設定のSF多いのは何の影響なのかね?
 
とりあえずイヴの歌が劇中にたくさん流れるのは、
たぶんマクロスの影響。
 
 
中盤までの軽薄な感じがめっちゃ’80sぽくて、
逆にその頃の若者のカルチャーってのを知れるって意味では嫌いじゃない。
店名とか人名とか、実在のものがけっこう出てくるし、
省吾たちが観に行った映画がストリート・オブ・ファイヤーだったりで、
そういうとこのリアルさが良い。
 
欲を言うならキャラデザがもうちょっとリアル路線ならなぁ、くらい。
子供っぽく見えすぎてお伽噺感が拭えないんだなぁ。



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film0001: CITIZEN KANE (1941)

December 18 2016 23:06

CITIZEN KANE
邦題「市民ケーン」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.70
国内映画レビューサイト偏差値:3.48
国際映画レビューサイト偏差値:4.13
だい評点:★
USA
1941年5月1日公開
監督:オーソン・ウェルズ
出演:オーソン・ウェルズ etc
製作:RKOラジオ、マーキュリー・プロダクション
配給:RKOラジオ
◎アカデミー脚本賞
◎NBA最優秀作品賞
◎NY映画批評家サークル最優秀作品賞
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
大邸宅で一人の老人が今にも息を引き取ろうとしていた。彼の名はチャールズ・フォスター・ケーン。経営する新聞社を強引な手法で拡大し、自らも取り憑かれるように権力欲を求め続けてきた男だった。彼は最後の瞬間に「バラのつぼみ」という言葉を遺して永遠の眠りについた。
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
市民ケーン。
って、全然映画を観なかった中学生の頃の俺でも名前は聞いたことあったし、
観たことあるかどうかは別として、
知名度はたぶん世界でトップ10に入る映画だと思うのですよ。
 
「市民権」の駄洒落だと思ってたから、
コメディだとずっと思ってたんだけどね!
 
まあ実際、citizenを市民って訳すの違和感があるんだよな。
citizenの概念と、日本語の市民の概念ってちょっとズレがあるのよね。
 
 
そんなわけで!
それほど高名な名作の誉高い作品とあって、
身を清めて、禁欲の果てに神々しく視聴したわけですよ!かしこみ。
 
ふむ。
 
ふむむ。
 
ふむむむ。。
 
こ、これは…
 
 
面  白  く  な  い
 
 
ものの説明を読んでみますと。
 
入り組んだ時間軸の構成!
大胆なカメラパン!
タブーに触れる社会批判!
どれも市民ケーンが最初!!
 
ということで、
映画史的にすごい作品らしいんだけど、
映画史的にはすごいんだけど、
 
現  代  で  は  普  通
 
 
だからそこだと思うのですよね。
映画史的な意義を映画の評価に含めて考えるのか、
意義は意義として、後世の映画全てと比して面白さを比較するのか。
 
意義があるから高得点!
は違うと思うのですよね。
例えば本作と同時代でも、ヒッチコックだとか、今観ても面白い映画はある。
じゃあ市民ケーンは?というと、
ここで生み出した手法を使って、もっともっと面白い映画が後世にどんどん生み出されている。
であれば、やっぱり人にオススメすべき映画は、
「面白いほう」であるべきだと思う。
 
 
で。
同じく世界でいちばん有名なダイイング・メッセージ。
 
え、これってわざわざ「ばらのつぼみ」って訳す必要あった?
「ローズバド」で字幕入れて普通に良かったのでは?
日本語の感覚だと「の」で繋がれた言葉を名前に付ける感覚があまりないから、
ネタ明かし後もなんとなくおさまり悪いよね。
 
とかなんとか。
 
 
たぶんこの映画の感傷ポイントって、
暴虐の限りを尽くした新聞王の孤独感なんだろうけど、
孤独感に苛まれるくらいなら、
孤独になるようなことすんじゃねぇよ!!
ってしか思えなくて、共感度ゼロすぎたのが面白く感じなかったんだろなぁ。
 
ざまぁ!!!!!!
 
しか観た後の感想が残らない映画の後味の悪さよ。



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