film0159: JEUX INTERDITS (1952)

March 03 2020 11:21

JEUX INTERDITS
邦題「禁じられた遊び」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.81
国内映画レビューサイト偏差値:3.71
海外映画レビューサイト偏差値:4.02
だい評点:★★
フランス
1952年5月9日公開
監督:ルネ・クレマン
出演:ブリジット・フォッセー、ジョルジュ・プージュリー etc
製作:シルバー・フィルム
配給:コロナフィルム
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
1940年6月、パリから避難する人々をドイツの戦闘機が襲撃。車の故障により徒歩で逃げることを余儀なくされるポーレットとその両親だったが、隠れている最中、逃げ出した犬を追ってポーレットは飛び出してしまい…
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
わからんなー。
反戦映画の名作!みたいな扱いをされてるけど、
俺にはこれが反戦映画にはどうしても見えないんだよなあ。
 
 
愛犬が寂しがるといけないからといって、
墓を作るために虫や小動物を顔色一つ変えずに殺していく二人。
隣人の墓から十字架を引き抜いて、
自分の家と隣人の家とに修復不可能な諍いを起こし、
さらには、聖書の一節を暗唱できるほどの敬虔さでありながら、
教会からまで十字架を盗むという冒涜を犯すミシェル。
 
えっ、
これって戦争の構図と何が違うの?
規模の違いはあっても、
自分の欲のために他人を害しても構わないという感情。
戦争を起こす為政者と何ら変わりないじゃん。
 
幼い二人の行為も否定して反戦だというならわかる。
でも二人の行為は無垢だとか純粋だとか言っておいて反戦映画だ、ミシェルやポーレットは被害者だ、というレビューが多いのは本当にわからん。
それならば両家の諍いを乗り越えようとしている姉や隣家の息子のほうがよっぽど反戦のシンボルなのでは?
 
 
両親の死よりも愛犬の死のほうに心を向け、しかもその興味は次第に墓の装飾にだけ向けられるポーレット。
そのために実の兄の霊柩車や墓からまでも十字架を盗むミシェル。
頭の弱い天然女に、
嘘つき不誠実な男が熱をあげて破滅の道を突き進む物語。
と置き換えたほうがよっぽどしっくり来る。
 
 
前述した二人の行動や、
隣家への悪口三昧の家族、
故障したポーレットの一家の車を突き落とす避難民、
争いなんてさ、
下々の人間から全部始まってんだな。


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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