film0195: BATTLEGROUND (1949)

April 17 2020 14:02

BATTLEGROUND
邦題「戦場」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.49
国内映画レビューサイト偏差値:3.43
海外映画レビューサイト偏差値:3.62
だい評点:★★★
USA
1949年11月9日公開
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
出演:ヴァン・ジョンソン、マーシャル・トンプソン etc
製作・配給:MGM
◎アカデミー脚本賞、撮影賞
◎ゴールデングローブ脚本賞、助演男優賞
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
1944年12月、ドイツ第47機甲師団は、戦略上の要衝としてベルギーのバストーニュへの進撃を企図していた。そんな中、パリ郊外の米軍基地ではクリスマスムードが漂っており、翌日の休暇の過ごし方を兵士たちがそれぞれに考えていたが…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
こういう映画では、
いつも問題が発生するのである。
 
みんな軍服着てるから、見分け全くつかねぇぇぇ!
 
どこかで見たことある大男・ホリーだけは早めに見分けつきました。
どこで見たかな~、と思って調べたら、ケイン号のマリクだった!
たしかに見た目はそうだけど、正反対のキャラだから気付かなかったぜ。
 
あとは眼鏡のハンセンだけしか見分けのつかないまま、
ストーリーは進む進む。
 
 
何て言うかね、
リアル路線の戦争映画だよね。
 
レビューとか読むとね、
陽気でコメディタッチなので緊迫感に欠ける~、
みたいなこと書いてる人もいるけど、
 
いやぁ、実際あんなもんだと思いますよ。
いつ戦闘に突入するかわからないからこそ、
歌ったり、多少のジョークでも飛ばしてないと精神が壊れちゃう。
 
 
そして包囲された後の疲弊、
バストーニュで残飯を漁る住民、
そして何よりも、
銃撃戦での焦燥と狂乱!
 
あの銃撃戦の息を飲む迫力、
これはヤバい!
死の恐怖と戦いながらの、
あと少し待て、あと少し待て、のジリジリ感!!
 
リアルだよなぁ。
 
 
ストーリー自体は中身なしです(笑
バストーニュ攻防戦での局地戦そのものに焦点を当てたものなので、
個別のドラマは個々の口から語られる簡単なものだけ。
だから、起承転結のあるドラマを期待してる人には物足りないだろな。
 
でもね、
この映画はあの戦闘シーンで充分だと思うんですよねぇ。
あの、努力だけではどうにもならない、
偶然の要素も強い「死」をすぐ横に感じながらの必死な時間。
 
咄嗟の行動ができないからブーツは履いて寝ろと言われてたのに、
それを守らなかったがゆえに死ぬこともある。
動くなと衛生兵から言われてたのを守っていたがゆえに死ぬこともある。
 
戦闘中の死なんて理不尽ですわ。
兵力や戦略で、大局としてどっちが勝つか負けるか、これを左右はできる。
でも、どんなに大局有利であっても、
戦闘の中では死ぬ兵士もいる。
 
 
勝つとか負けるとかどうだこうだじゃなくて、
生きるためには、殺すしかない。
戦闘に入っちゃえば、それだけなんだよね。
ってのを感じられるいい作品。


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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