film0075: MRS.MINIVER (1942)

March 22 2019 16:16

MRS. MINIVER
邦題「ミニヴァー夫人」
 
映画レビューサイト総合偏差値:3.38
国内映画レビューサイト偏差値:3.20
海外映画レビューサイト偏差値:3.73
だい評点:★★★
USA
1942年6月4日公開
監督:ウィリアム・ワイラー
出演:グリア・ガースン、テレサ・ライト etc
製作・配給:MGM
◎アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、主演女優賞、助演女優賞
 
【本編の内容が限りなく少ないあらすじ】
1939年。ミニヴァー婦人はロンドンでの買い物帰り、バスに乗ったもののやはり思い直してどうしても欲しかった帽子を買うことにした。ベルハムへ帰る列車の中で、知人のピーターや町の名士ベルドン夫人と同席するが、ベルドン夫人は昔ながらの階級主義者で…。
 
 
【だいレビュー(ネタバレ有)】
戦時中の幸せな家庭の気丈な婦人の話と、どっかのあらすじで読んだので、
夫が出征して、女手一つで小さい子供たちを抱えて切り盛りするほのぼのホームドラマだな!
うん、あんまり好きじゃないジャンルだな!
期待しないで観よう!
と思ってたんです。
 
ごめんなさい!!!!
全然違った!!!!(笑
 
 
そもそも夫、出征してねぇし!
(船の徴発を届けに行くシーンはあるけど)
いや、途中まではほのぼのホームドラマなんだけどさ、
最後の衝撃よ!
泣くわあんなん!!!
 
幸せな家庭の、
幸せな町の、
幸せな日常を根こそぎぶっ壊す戦争よ。。
 
どんな戦争映画よりも悲しみに満ちてるわ…。
 
 
結婚したばかりの妻を失ったヴァン。
息子の妻を守れなかったミニヴァー夫人。
最愛の孫娘と、初めてのライバルを同時に失ったベルドン夫人。
 
たった一瞬で、
生きがいが奪われる。
 
 
戦争は理不尽すぎるわ。
それを胸に刺してくれるって意味で、
俺の中では一番の反戦映画だなぁ。
レビューとかでは、反戦じゃないじゃん、戦意高揚じゃん、
って言ってる人もけっこういるけど、
ねぇ、バカなの?
侵略されて虐殺される立場から見たら、
反戦=抵抗して家族を守ろうになるの当たり前じゃん。
殺戮される側にとっては、武力で身を守るしかないんだよ!!
無抵抗主義が通用するのは、侵略の価値がそれほど無い場合だけですよ…
 
 
観てる間ずっと思うけど、キャロルは理想形だよね。
喧嘩ふっかけられても怒らない。
言うべきことはきちんと言うけど、
相手が悪くても自分もきちんと謝る。
いつも陽気で活発。
 
人間できすぎだろ!!!!!!!!!!!!
 
あの婆ちゃんの下でよくこんないい子が育ったな…
あ、でもあの婆ちゃん観る度に、バル超のミス・フロイのイメージが先行するから、違和感ある(笑
やっぱめっちゃいい役者だと思うわ。
 
 
タイトルが地味に好きで、
ミニヴァー夫人。
って、主人公の名前つけるだけの安易なやつだな!
と思ってたら、
 
ミニヴァー夫人、
新しいミニヴァー夫人(キャロル)、
薔薇のミニヴァー夫人、
の3つ全てが主人公ってことなんだな!
 
そしてその3つって、
ベルドン夫人の階級意識を打ち破った3つなんですよ。
旧来の社会から、
新しい社会への象徴。
 
薔薇にミニヴァー夫人って名前つけること考えた脚本家、天才では?


Categories: 38歳から始めるシネフィルへの道。

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